2009年を通して出版界を揺るがした「グーグル・ブック検索」問題。凱風社も会員である出版流通対策協議会(流対協)は当初から問題点を指摘し、業界に先駆けて米国連邦地裁への反論書を提出していた。
このほど、流対協の反論書(英文)が正式に関係書類として米連邦地裁のウェブサイトに掲示してあることがわかった。
やれキンドルだ、やれiPADだと、出版界にも「デジタル出版」とやらのちょうちん持ちが雨後の筍のように出てくるが、出版はまごうかたなき「文化」そのものであり、出版文化は文字(著作者)と編集(出版社)と版面(書籍)がどれひとつ欠けても成立しないと信じている。
ベストセラーはふだん本を読まない人が読むからベストセラーになる。ロングセラーは、恒常的に書店店頭に並んでいるからロングセラーになる。「決め打ち」検索が主体のネット世界からロングセラーやベストセラーが出るとは、どうしても思えない。