毎日新聞の朝刊に編集委員の日替わりコラムがある。
2010年8月31日(火曜日)のコラムは「火論」で、担当は玉木研二・専門編集委員。タイトルは「黒猫は鳴かなかった」。
このコラムで玉木さんは、「何かと『閉塞感』や『落胆』が盛んに言われる今だからこそ、この小品にどこか突き抜けるように響くものがあるのかもしれない。登場するオスの黒猫は、捨てられたらしい野良猫ながら、人間にエサをねだらない……」と、島木健作が「黒猫」に託した「不屈の抵抗」を読みとる。
島木健作の「黒猫」は青空文庫にもありますが、ぜひ、凱風社の『
猫愛』で読んでみては? 他の作家の珠玉の短編もいっしょに読めます。